はじめに
「スマホを水に落としてしまった…」「ポケットに入れたまま洗濯してしまった…」
誰にでも起こりうるスマートフォンの“水没トラブル”。
「とりあえず電源を入れてみた」「ドライヤーで乾かした」など、焦って対応してしまいがちですが、間違った処置は修理不可能な状態へ悪化させる可能性もあります。
そこで、今回本記事では、水没したスマホに対して絶対にやってはいけないNG行動と、助かる可能性を高める正しい応急処置と修理判断のポイントを詳しく解説します。
水没してもスマホは“即アウト”ではない!
実は、水に落としたからといって、すぐにスマホが完全に壊れるわけではありません。
大切なのは、「水が入った状態で電気を流さないこと」。つまり、ショートを防ぐことができれば、内部基盤の腐食を避け、復旧できる可能性があります。
そのためには、初動の対応=やってはいけない行動を避けることが何より重要です。
水没スマホでやってはいけない行動5選
① 電源を入れる/操作をする
一番危険な行動が、通電(電気を流す)こと。
内部に水分が残った状態で電気を通すと、基板がショートし、復旧できなくなるリスクが極めて高くなります。
◎【やるべきこと】すぐに電源をオフにし、操作をやめる。
② 充電器を挿す
「充電すれば復活するかも」と思って充電器を挿すのもNG。
これも通電→ショートの典型的なパターンです。最悪の場合、バッテリーが発火する恐れも。
◎【やるべきこと】充電器は絶対に接続しない。完全に乾燥するまで待つ。
③ スマホを振る
「振って水を出そう」とする人もいますが、これは水をさらに内部に拡散させてしまう危険な行為。
基板やスピーカーなど、乾いていたパーツまで濡れてしまい、故障リスクが拡大します。
◎【やるべきこと】静かにティッシュやタオルで水気を拭き取る。
④ ドライヤーで乾かす
熱風で乾かすのは効果的に見えますが、高温により内部パーツが熱膨張・変形する可能性があります。
また、風で水分を奥に押し込んでしまうリスクも。
◎【やるべきこと】常温で自然乾燥。内部を開けられない場合は修理店へ。
⑤ お米に入れる(ライス療法)
ネットで話題になった「お米に入れて乾燥させる」方法は、実は科学的根拠に乏しく、むしろ危険です。
お米の粉が内部に入り込んでしまうと、逆にショートや腐食の原因になります。
◎【やるべきこと】専用の乾燥剤やシリカゲルを使うか、修理店にすぐ相談を。
水没時の正しい対処法5ステップ
以下の手順をすぐに実行することで、スマホが助かる可能性を高めることができます。
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すぐに電源をオフにする(操作せず長押しで電源を切る)
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ケース・SDカード・SIMカードを取り外す(可能であればバッテリーも)
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乾いたタオルやティッシュで外側の水分を優しく拭き取る
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完全に乾燥させる(ジップ袋に乾燥剤+スマホを入れて24時間以上放置)
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可能な限り早く、修理店に相談・点検を依頼する
水没から24時間以内の対応が重要。特に、基板洗浄が必要なケースは早ければ早いほど成功率が上がります。
修理費用の目安と注意点
スマホの水没修理は、故障の度合いによって料金が大きく異なります。以下は一般的な目安です。
修理内容 | 費用目安 | 内容 |
---|---|---|
基本クリーニング | 3,000~5,000円 | 分解・洗浄・乾燥 |
バッテリー交換 | 5,000~12,000円 | 水没で劣化・膨張した場合 |
充電ポート交換 | 6,000~15,000円 | 接触不良や腐食 |
基板修理・復旧 | 15,000~30,000円 | 重度のショート時 |
データ復旧(成功報酬) | 20,000円以上 | 電源が入らなくても抽出可能なケースあり |
※修理費用は機種や修理店により異なります。
※一部の格安スマホでは、修理費より機種変更の方が安くなる場合も。
データを守るために“すぐプロへ相談”がベスト
スマホの水没時、最も不安なのは「データが消えてしまうこと」でしょう。
しかし、データ自体はスマホ本体ではなく基板に保存されているため、基板が生きていれば、復旧やデータ抽出が可能なケースも多いです。
自分で乾かしても復旧しない場合や、電源が入らない状態が続く場合は、データ復旧対応が可能な修理業者に相談しましょう。
まとめ
スマホの水没は、正しい対処をすれば復旧できる可能性が十分にあります。
ただし、「電源を入れる」「充電する」「振る」といった誤った行動が、取り返しのつかない故障につながるリスクもあることを忘れてはいけません。
水没スマホの復旧率を高めるポイント
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まずは電源を切る。通電させないことが最優先
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自然乾燥&タオルで丁寧に水気を除去
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できるだけ早く、専門のスマホ修理店に相談する
大切なデータや日常の連絡手段を守るために、いざという時の正しい知識と行動が非常に重要です。
iPhoneやAndroidなどの水没時には、スマホの修理屋までご相談下さい!